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2010年06月05日

仙台89ERS浜口HC“チーム強化「私のこだわり」”を読んで

仙台89ERS浜口HC“チーム強化「私のこだわり」”を読んで
何よりもこの記事を読んで本当に良かったなと思いました。浜口ヘッドコーチにはどうしても1月16、17日の県立でのイメージがあったので、本当に読んで良かったなと思いました。そしてヘッドコーチが仙台89ERSを常にプレーオフに導いている理由も垣間見た思いでした。

浜口ヘッドコーチのチームに求める3つの約束事。それは、
①Respect each other(他者を尊敬してください。)
②Fundamentals beat talent(原理は才能を打ちます。)
③Play defense Play hard Play together(ディフェンスの固いプレーを一緒に演じてください。)

この3つの約束事は僕が常に「こうあるべきではないか。」と思う考えにピッタリと当てはまります。そしてこの考えは何もバスケットの世界だけではなく、人が生きる上で一番大切な要素を含んでいるのではないかなと思うのです。

私は外国人選手やエースを特別扱いしません。チームのルールを守らない場合は必ず指導します。誰も特別でない事を徹底します。
今の世の中、手法よりも結果、そしてねじ曲がった一人よがりな平等論が闊歩している感がありますが、人は決して一人では生きられない、もの事を成し得るには純粋にチームの力無くしては成し得ないという事を知り尽くしているんだなと感じました。

私はモラル的な部分も選手に口酸っぱく指導します。挨拶やレストランの食事の仕方など、マナーの部分が大半です。みんなプロなので勝つか負けるかは紙一重なものが決める。私は「考えてプレーしなさい。」という事を選手に強調します。この場合の、“考える”というのは“気づく”とほぼ同意語です。つまり、私がモラルを強調するのは、人間的な成長がなければ、選手としても成長しないと思うからです。

僕は学生の時に勉強はからっきし駄目でしたが、顧問が口酸っぱくチームに言っていた言葉が、「バスケットをうまくなりたかったらまずは学校の勉強を頑張りなさい。先生の言う事をよく聞きなさい。」でした。

そうなんです、バスケットって実は数学なんですよね。何かと言うと確率のスポーツなんです。何でここでゾーンプレスにするのか、なんでリバウンドを頑張らないといけないのか、全部数学なんです。
仙台89ERS浜口HC“チーム強化「私のこだわり」”を読んで
このヘッドコーチの底辺にある脈には、「弱者が強者に勝つにはどうすれば良いか。」という反骨精神を言葉の端々に感じる事が出来ます。

仙台89ERS、ワラがブログにため息のように書いた言葉、「悔しいけど本当に良いチーム。」本当にそう思います。このヘッドコーチが有明で舞う姿、見たいようで見たくない.....。そんな複雑な気分です。


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Posted by せん(閃) at 22:52│Comments(2)本の感想
この記事へのコメント
私も読みましたよ~
仙台が強い理由が本当によく分かりました・・・m(__)m

昨シーズンは新潟vs仙台の試合を見に行ったのですが、試合後に#54ホルムがベンチの片付けを手伝っていたのが本当に印象的で。
あれも「人間的な成長」というものを指導している浜口HCの考え方が浸透しているからこその行動だったのかもと、今更になって納得しておりますw

カンファレンス・セミファイナルは残念な結果でしたが、来シーズンも仙台には期待していますw

(で、個人的にはバスケマガジンの今月号に#1高橋のサインが欲しいなぁと思っていますw)
Posted by ナリユキ at 2010年06月06日 06:35
そうなんですかナリユキさん、クリスがベンチの片付けを.....。本当にこの本を読んで良かったなと思いました。

悔しい話ですが、中村ヘッドコーチや浜口ヘッドコーチは、どんな選手を与えられてもそのチームを強くすると思うのですよ。

この二人に共通すると思われるのが「信念」。ストイックなまでのこの信念がこの両チームを強くしているのだと思います。まぁ、中村ヘッドコーチの方が外交的ではありますが。

89ERSは最終フェニックス戦に完全に叩きのめされたのがちょっと尾を引いたのではないかな、と勝手に想像しています。あれはかなり選手が自信を失ったのではないのかなと。

怖いですねバスケットって。鉄壁な布陣でもグチャグチャシャッフルバスケットに負ける時がある。まるでエヴェッサが虎の子のゾーンを破られた時にもう決壊した水を止める事が出来なかったのと共通するものを感じました。

89ERSも決してお金があるチームではないでしょう。どこもそう。では最後に何が勝敗を分けるのか。使い古された言葉ですが僕はやっぱり情熱だと思います。
Posted by せん at 2010年06月06日 08:25
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