ラジヲとギター

雪国滋賀をやっとの思いで脱出したら、そこは小春日和の浜松でした。スタッドレスタイヤが不要な地域なんてホント羨ましいです。

遠州の方々はその温暖な気候から一般的に穏やかな方が多いと聞きますが、納得出来ました。何故ならその場所に居るだけで自然と心が晴れましたから。

でもバスケットの世界では全くそんな事はありません。とても熱く激しいプレイが持ち味の浜松東三河フェニックスです。このギャップがたまりません。

典型的な２月のバスケットとでも申しましょうか。この辺りからどのチームもプレイオフに向けてのサバイバルな雰囲気を呈してきます。よりディフェンシブなバスケット、よってなかなか得点が決まらない。特に両チーム共にゾーンを使わないのにインサイドをしっかりと固めたのには感動しました。そんな中ヒートデビルズのインサイドディフェンスはカットされたら素早くマークマンをチェンジして相手に隙を与えません。

今シーズンのヒートデビルズのバスケットはチーム全員が激しくリングにアタックします。ただこの日のアタックは何かがもの足りない。何だろう…と考えた時、それがジョーンズ３世選手の不在だとすぐに気付かされました。

辛いです。チーム事情により、怪我人がそのままチームの成績に反映されてしまう。こういう事情はとてもいたたまれない気持ちになります。

一方、フェニックスのこの日はまるで「浜松東三河ディクソンズ」ジャメイン選手が大爆発しました。インサイドもアウトサイドもとにかく決まるわ決まるわ。年に一度あるか無いかの「ジャメイン祭り」でした。

こういう個人技のバスケットは賛否両論あるとは思いますが心配ご無用。先にも述べましたが年に一度あるかないかの好調なので、こういう時は気持ち良くジャメインにプレイさせてあげるに限ります。

ジャメイン選手も来日してはや４シーズン目。しかし力は全く衰えていません。琉球のバーンズ選手と同様、特別速い訳では無いのですが独特の“間”で相手を置き去りにします。サイズはありませんが当たり負けをしないので、ドライブでＡＮＤ１を量産する素晴らしい選手だと思います。

この日のＭＶＰはアキ選手。フェニックスではヘッドコーチがＭＶＰを決めるのですね。

うーん．．．．．、確かに第４クォーターのスリーポイントは値千金でしたが、ディフェンスがまだまだフェニックスメンの形には程遠いので、僕としては「ＭＶＰは素直にジャメイン選手にあげるべきでは？。」と思いましたが、まぁ後半戦の期待料という事にしておきましょうか。

四方山話

大分一筋の裕紀ヘッドコーチ。コーチが選手として滋賀に来た時に、後輩の闘将藤原隆充選手と試合前に談笑する光景が僕は本当に好きでした。

今シーズンのヒートデビルズのバスケットって、僕はｂｊリーグの中で一番好きなんです。とにかく選手全員がリングにハードプッシュしてきます。サイズが大きかろうが小さかろうが、スティールされようがファンブルしようがそんな事一切お構いなし。厳しいディフェンスから一気呵成に猛進してきます。

『一番大切な事は、お客さんに感動を与える試合をする事。』これは遠山向人ヘッドコーチの言葉ですが、その言葉に本当に相応しいバスケットを展開されていると思います。試合後のユニフォームの汗の量が他のチームと違うのです。

もし「自分が応援している以外のチームで、一番有明で見たいヘッドコーチは？。」と聞かれたら、迷わずこの裕紀ヘッドコーチと僕は答えます。有明とは、勝ち馬に乗ったヘッドコーチよりも、やっぱり苦労して苦労して作り上げたヘッドコーチが報われる場所。そういう場所であって欲しいからです。

浜松信用金庫　Ｐｒｅｓｅｎｔｓ　～Thanks Valentine's Day～
２月９日（日）　○浜松東三河フェニックス　７７　−　６６　大分ヒートデビルズ●

１Ｑ　１５−１８
２Ｑ　２２−１６
３Ｑ　１８−１５
４Ｑ　２２−１７