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2014年12月10日

12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦

~有明を経験するということ~
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
ハピネッツブースターさんから教えて頂いたのですが、今シーズンは雪を避けるために12月上旬の横手開催にしたのに雪になってしまって、関係者の方が大変嘆いておられたそうです。人生って得てしてそういうものですね。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
でも寒い地方の体育館は暖房施設が整備されていてとても過ごし易く、実は近畿の体育館の方がずっと寒かったりするのです。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
年に何回かこういう試合があるのですが、TIPOFFの後すぐに「今日は負けるな。」と分かる試合があります。この日の試合が正にそうでした。前半確かに滋賀は終始リードはしましたが、バスケットの内容がハピネッツとレイクスでは雲泥の差がありました。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
秋田の組織的なディフェンス、特に滋賀のハイポストの進入だけはタイトに守り、ベースラインに追い込む約束事をメンバーが全員守りました。それでもパスをシェアした時のオフェンスパターンの時はレイ選手が綺麗にカットして合わせられたのですが、滋賀はことごとくドリブルを突いてしまいました。それでも滋賀はこれだけのシューターが揃っていますので、ほぼタフショットでもこれが入ってしまいます。しかしこれが結局は仇となってしまうのです。一方ハピネッツのオフェンスは前半我慢を重ねて丁寧にインサイドを攻撃します。一本守って一本決める。この我慢さえ辛抱強く続ければ必ず自分たちの流れはくる。まるでそう語るかの様でした。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
確かに加納選手の竹野選手へのディフェンスは素晴らしいものがありましたが、そこさえ破れば後は簡単に竹野選手はアウトサイド、フローターを決める事が出来ました。もしこれが琉球のディフェンスだったらどうだったでしょう?。前の壁を破る事が出来てもすぐに次の壁が迫ってくるのをハピネッツは嫌という程味わった筈です。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
試合のターニイングポイントは第二クォーター残り4分弱、恐らく向人コーチは良いシュートの形(インサイド攻撃)で終わってターンオーバーだけは犯すなという指示を出していたのでしょう。ところがここでウッド選手が45度から不用意なシュートを放ち、そのリバウンドからファストブレイクを決められてしまいます。ここで堪らず滋賀はタイムアウト。向人コーチは激高し、厳しくウッド選手に詰め寄ります。これで完全にチームが浮き足立ってしまいました。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
第三クォーターに入ると今度はハピネッツは足を絡めての攻撃モードに入ります。アウトサイドにしてもハピネッツはそこら中でピックアンドロールを展開して丁寧にフリーを作るのに対して、レイクスはピックどころか完全に足が止まった単発のアウトサイド。ピックもクロスも走りもないそんなシュートが入る筈も無く、第四クォーターに入ると満を持してリッチ、ルー選手のスリーポイント攻撃が加わります。前半は我慢に我慢を重ねてインサイドを突き、後半に貯金を作ってから満を持してのアウトサイド攻撃。その姿はまるで有明での見事なハピネッツの光景さながらのものでした。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
それでも何かおかしいと思ったのです。何故こんなにレイクスの行くところ行くところが塞がってしまうのかと。レイクスのまずい単発攻撃を差し引いてもどうもおかしい。その意味を教えてくれたのが内村選手のこの言葉でした。

『フォー(4)!!!。』

遥太選手のナンバーコールを内村選手が復唱しているのです。「ハピネッツはレイクスのナンバーオフェンスを全部拾っている!。」ハピネッツのこのレイクス戦に賭ける並々ならぬ意気込みを思い知った瞬間でした。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
これで滋賀は対ハピネッツ戦5連敗。後発のチームが滋賀を踏み台にして大きく羽ばたいていく姿ばかりを見てきましたが、そんな役目も誰かが背負わなければならないのだろうと思います。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
全国のbjファンがきっと『今シーズンのハピネッツの成績は落ちる。』そう思ったと思います。しかし僕は、「これが有明を経験するという事なのか。」と思いました。ハピネッツにはもう後残されているのは悲願の優勝しかありません。人々のハピネッツに対する関心度、ハピネッツ愛の大きさ、負けが許されない環境が揃っているのです。

四方山話
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
『秋田は一番遠いアウェイの地で、実は青森よりも遠いのです。そして日本で一番過疎化が進んでいます。そんな秋田に起こし頂いて、本当に嬉しいんです。』チャーリーさんがアウェイエリアに来られた時に、そんな風に話しておられました。

強いチームのMCさんは得てしてドライな方が多い中、チャーリーさんは何度も何度もアウェイの僕らにお気遣い下さり、その真心が本当に嬉しかったです。こう言ったらナンですが、秋田は日本でも集客率1、2位を争う会場。それでもこうやって旅の人間を大切にして下さります。

「チャーリーさん、こんな日本一の会場でハーフコートチャレンジなんか嫌ですわ〜。」

『何をおっしゃります、ぜひここでやらないと!。』

チャーリーさんとの出会いはとても嬉しいものになりました。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
秋田県民歌を会場が一体となって歌う光景です。僕みたいなバスケ馬鹿には本当に眩しい光景でした。同時にこの秋田というバスケット王国に深く敬意を感じた瞬間でした。座席に座っているとそこら中からハピネッツブースターさんたちの会話が聞こえてきます。それはまるでハピネッツを我が子の様に慈しむ会話なのです。

ザ、ラストショットのシーンで柴俊夫さん演じる大神和成がこんなセリフを語っています。

『地吹雪でこっちはやっとの思いで体育館にシューズを届けたら、中(体育館)でバスケットの試合をしている。秋田の人は凄いなァと思ったよ。雪で押しつぶされそうなのに、そんなのはモロともせず。』

館内スポーツならバレーボールとか他にいくらでも競技があった筈。しかし秋田の人々はバスケットボールを選んでくれた。これが本当に嬉しくて嬉しくて涙が溢れました。「ここに来て、この空気を体験出来て、本当に良かった。バスケットを愛する者として、こんな名誉な事は無い。」心からそう思いました。
12月7日(日)秋田ノーザンハピネッツ 対 滋賀レイクスターズ 戦
ターキッシュエアラインズ bjリーグ 2014-2015シーズンゲーム

12月7日(日) ○秋田ノーザンハピネッツ 80 − 64 滋賀レイクスターズ●

1Q 14−19
2Q 20−22
3Q 22−11
4Q 24−12


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この記事へのコメント
ブログ待ってました!素人の僕が見ても勝てないと思った試合でした。いつも思うのですがウッドベリー選手はあまりパスを出さないように思えます。自分が決めるという思いが強いのでしょうか?やはり琉球には厳しい試合になるんでしょうね?
Posted by ヒデ at 2014年12月10日 11:23
ヒデさん

滋賀が琉球に勝つのは万が一つも無いでしょう。負ける事をしっかりと糧にする事が出来るかどうかです。

7年の歴史の中で6人ものヘッドコーチが就任しました。まるで日本の首相の様です。

『一番情熱的にお誘い頂いた。』その情熱は、すぐに冷めます。怖いです。
Posted by せん(閃)せん(閃) at 2014年12月10日 18:26
私は秋田のゲームを観たことがありませんが、秋田の強さ、怖さが、文章から伝わってきました。
秋田のダンクは4本、バスケの迫力を楽しみたい方、または戦術を楽しみたい方、両者が楽しめるチームのようですね。
バスケどころ秋田、熱心なブースターの皆さんが中途半端なプレイを許さないのでしょうか?
Posted by kamijo tadaharu at 2014年12月10日 19:18
kamijoさん

僕はハピネッツは昨シーズンよりも今シーズンの方が好きですね。一人の選手を中心にというチームは正直和さんらしくなかったし、但しそうしないと3年目で有明準優勝は無かったのも事実だと思います。

僕は今シーズンの岩手も見ていますので、岩手と比較すると秋田はまだまだやらなければならない事が山の様にあると思います。まず絶対的にスピードが足りない。そしてターンオーバーをとにかく減らさないと正直勝負にはならないでしょう。

しかしながら今シーズンは全チームがファーストラウンドを通らないといけません。なので秋田は中途半端に課題を克服するのではなく、完全に問題の芽を摘み取って欲しいなと思います。

観客動員が多い。スポンサーも多い。そして有明を経験する。恐らく今シーズンはスタッフも充実しているのだと思います。この循環が大切です。正直向人ヘッドも竜児ヘッドもまだまだ一人相撲をやってしまっている感があります。多分これからはそれではもう有明は難しいのではないだろうかと思います。琉球はトレーナーさんだけでも5名在籍していると聞きます。そうなっていかないと有明組とそれ以外のチームの格差はどんどん広がる一方だと思います。
Posted by せん(閃)せん(閃) at 2014年12月11日 08:09
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