1月12日(日)バンビシャス奈良 対 京都ハンナリーズ 戦

せん(閃)

2014年01月14日 09:23

~鈴木達也選手から学ぶ事~

前回この体育館を訪れたのが9月下旬の開幕直前でした。あの時はまだ残暑厳しい季節だったので、時の過ぎる早さを感じずには居られません。

さて試合の方ですが、ハンナリーズの理想郷の様な試合だったと思います。ディフェンスではインサイドを固めてバンビシャスにタフショットを打たせる。オフェンスではパスを回して効果的にインサイドに入れて無理押しせずにアウトサイドに出して岡田選手や薦田選手がスリーポイントを決める。ドライブではフリースローを得てそれを確実に沈める。クリスホルム選手がオフェンスリバウンドを拾ってポゼッションする。「こういう勝ち方をするために。」集められた選手達が、それぞれの役割をきっちりと果たして勝利したゲームだったと思います。

一方、バンビシャスもハンナリーズを65点に抑えるなど、バンビシャスらしいディフェンスを展開する事は出来たと思います。ただオフェンスはオープンショット、リング下を外し過ぎました。有明チームに対しては如何に少ないチャンスをモノにするか、ここに命運がかかってきます。この古都ダービーは実はもう1節残されてします。前回の滋賀 対 京都戦を観戦した上で思ったのですが、クリスホルム選手が得点よりも地味な仕事に徹した時、京都ハンナリーズはどこよりも強いチームになります。

四方山話

バンビシャスのディフェンスはフロントのチェイサーが生命線。あれだけ激しく達也選手がポイントガードにプレッシャーをかけているのだから当然相手PGはウィングにボールをさばきたくなります。その時にチェイサーの相方がディナイでパスの出しどころを潰さないと達也選手の頑張りが無に等しくなります。チェイサーの組みでコンティメントを詰めないと意味が無いんです。

みんなプロなんだからそれは十分に分かっている筈。それでも腐らずに40分間頑張り続けた達也選手から多くの学びがあると思います。バンビシャスはサイズの無いジョー選手が居る為にどうしてもリバウンドが弱くなります。なのでディフェンスは平面で頑張り、フロントの日本人選手で1本でも多くのスティールを奪い、流れを引き寄せる事が重要となってきます。

綿貫選手、直選手相手に一人でマッチアップを頑張った達也選手。そして彼等は左利きと右利き。しかも直選手の踏み込みは鋭く、最後は手を床に落としてまで抜かれまいと必死に頑張ってくれました。達也選手は前節の試合で鼻を負傷しました。本来ならコンティメントを詰めるのには拭い切れない恐怖心があった筈です。あの小さい身体でマンツーがクロスになった時に外国人選手に対してさえあれだけ激しくショウディフェンスしたのです。

達也選手が持って帰るのはMIPばかり。そしてMVPは他の選手が持って帰る。それはチームの為に一番良い形なのかもしれませんしそんな事を不満に思う達也選手では無いでしょう。しかし弱冠22歳がボールデッドの度にハドルを組みチームを鼓舞する姿からは、感動よりも痛々しさしか感じられませんでした。

この達也選手のひたむきさから他のメンバーが何も感じないのであれば、このチームはダメです。

1月12日(日) バンビシャス奈良ホームゲーム

●バンビシャス奈良 51 − 65 京都ハンナリーズ○

1Q  7−11
2Q 17−18
3Q  4−20
4Q 23−16


関連記事