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2012年03月27日

大分ヒートデビルズ

レイクスターズの皆さん、高松ファイブアローズ戦の連勝お疲れ様でした、おめでとうございました。

さて、プレイオフ争いもいよいよ佳境に入ってきましたが、各球団が今一番対戦したくないチームがあるとすればそれは岩手ビックブルズと大分ヒートデビルズではないでしょうか。

大分ヒートデビルズ。一体何が変わったのだろうかと考えた時にやはり一番の分岐点は1月に補強したタージ・フィンガー選手の加入だと思います。このタージフィンガー選手、6マンのセンタープレイヤーでありながら平均得点が14点というのは、実はジュリアス選手よりも高い数値なのです。一発の破壊力はありませんが、ディフェンスやリバウンドなど、献身的なプレーをいとわない非常に柔らかい選手です。強いチームというのは必ずこういう潤滑油の役目をする選手の存在があります。

この選手の加入により、ヒートデビルズはとても有効な2種類のゾーンディフェンスを使い、対戦相手のボールを奪う事よりもスペースを潰すディフェンスにより、平均失点が約10点も少なくなりました。元々マット選手やウェンデル選手、TJ選手など得点能力の高い選手が揃っていますので、守りが安定すれば当然チーム成績も上がります。裕紀ヘッドコーチが就任以来ずっと掲げてきた「ディフェンスのチーム」がようやく実を結ぶようになってきたのです。

対戦するレイクスターズには、まず見誤ってはならない3つの原則があると思います。それは

 1、順位で相手の力を測ること。

 2、「自分たちのバスケットをする。」なんて思わないこと。

 3、大分ヒートデビルズ DF 対 滋賀レイクスターズ OF の闘いなんて思わないこと。

1、に関しては論外でしょう。レイクスからよく「侮れない相手。」という言葉が出ますが、この言葉が出る時は要注意です。対戦相手の順位なんてどうでもよくて、要は今のチーム状態がどうであるかを正確にスカウティングする事が大切だと思います。特にデビルズに対しては球団創設以来、何度もその失敗を繰り返してきました。

2、いつも思う事なのですが、「自分たちのバスケット」って何でしょう?。「このチームに勝つために更なる高みを目指す。」ならわかります。自分たちのバスケットがチャンピオン級に確立されているのなら話は別ですが、そうでなければ元来「自分たちのバスケット」なるものは無い筈です。だいたいこの言葉が出る時は“行きました、着きました、バスケットしました”で玉砕される事が多いです。対戦相手がある事に、自分たちのご都合主義は厳に慎しまなければならない事ではないでしょうか。

3、これが一番最悪です。相手の思う壺だと思います。「滋賀はどこからでも点が取れる。平均得点が高い。」これもよく聞きます。でも沢山取って、沢山取られていては燃費の悪い車みたいなもので、IQの高いバスケットとは言えないでしょう。得点能力が高いのは認めます。レイクスの得点は非常に外と内のバランスがいいです。最近では共通理解の上でのオフェンスがしっかりと出来ていますし、フィニッシュに対するカバーの意識も非常に高い。これはヒートデビルズのゾーンディフェンスにはかなり威力を発揮すると思います。しかし第3クォーターでオフェンスリバウンドを取られて10点以上離されて追いかける展開になったら、結局は第4クォーターで無理なタフショットになって終わります。

ヘッドコーチが指示しているのに何故全員ハンズアップを守らないのでしょう。どうして厳しいディフェンスになるとすぐにファールトラブルになるのでしょう。何故プレスを一生懸命やっているのはフロントの2人だけなんでしょう。どうしてバックコートでピンでつまらないファールを犯すのでしょう。なんでマンツーなのにオフェンスリバウンドを取られるのでしょう。

僕はレイクスターズにとってディフェンスとは子供にとっての生野菜みたいなものだと思うのです。ドレッシングもマヨネーズも無い生野菜。

みんながみんなマイケルパーカー選手や大口選手にはなれません。だから出来ないスティールを狙ってファールを重ねるより、レイクスがやらなければならない事は相手から24秒バイオレーションを狙う事だと思います。相手の視界を如何に遮るか、そしてボックスアウトを確実に行う。これだけでいいんです。

この大分ヒートデビルズ戦は天王山中の天王山だと思います。相当気合いを入れないと駄目でしょうが、「絶対に勝つ!。」みたいなお気楽トンボではなく、大切な事は勝つための「具体的な力」であり、この節をチームとしてどうやって勝つかという綿密なプランだと思います。一度くらいはレイクスターズから全身全霊、英知の限りを尽くしたバスケットを見てみたいのです。

だから僕はコーチからこのセリフが聞きたいのです。「僕らはこの2日間、プレーオフのつもりで闘った!。」と。


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Posted by せん(閃) at 00:42│Comments(4)レイクス
この記事へのコメント
はじめまして。

キングスブースターの仲里というものです。
いつもブログ拝見させていただいてます。

閃さん・・・でよろしいでしょうか?
の滋賀に対する思いがとても伝わってきます。

大分にはホワイト、澤岻直人、ロティック、カミングス、
そしてタージ・フィンガー。

順位は下位に甘んじていますが大分は閃さんのおっしゃる通り弱いチームではないと思います。

滋賀がどのような試合を展開するのか楽しみです。
Posted by 仲里 at 2012年03月28日 22:50
仲里さん、コメントありがとうございます。巷では非常に評判の悪い当不良ブログなどをお読みになってると(バレると出入り禁止等の目に遭うらしいです)、きっと琉球王国で村八分に遭うと思いますので、代わりにどうぞ健全なこのブログをお読み下さいませ。m(__)m

http://nipponbasketball.seesaa.net/

13勝6敗。タージフィンガー選手が加入してからのヒートデビルズの対戦成績です。bjtvを見て僕はヒートデビルズの怖い点が3つあると思っております。

①チームの安定で澤岻選手が完全にPG役に徹している。

自分でもイケるあのbjを代表する澤岻選手がチームを生かす事だけに徹している。こんなに怖い事は無いと思います。徹しているとは言え、自分でイケる実力はどのプレイヤーもよくよく知り得ているので、これはかなり迷うと思います。

②TJ選手の1 ON 1能力。

残念ながらTJ選手の1 ON 1能力に対応出来るフォワードが滋賀には居ないでしょう。特に1人1人のディフェンス能力にムラがありますので、ミスマッチを突いてファールトラブルになる可能性が大きいです。

③彦根で滋賀が連勝している。

ヤラれたらやり返す、この世界ではとても大切な事。当然ヒートデビルズはリベンジに燃えているでしょう。


辛いのはキングスと違って滋賀にとって次のステージに残ろうと思うと、こんな厳しいカードでも連勝が必須条件なんですよね。僕はミスに対しては何も言いませんが、手抜きに対しては黙っては居られない。その手抜きによって今まで勝てる試合を落としてきてしまっているから今こういう状況にあるという事だと思います。

逆に言えばこういう厳しい状況を手を抜かずに乗り越えてきているからこそ、キングスは有明に行くのだと思います。
Posted by せん at 2012年03月29日 12:24
こんばんは!

見事大分に2連敗喰らった89ERSブースターです。(苦笑)
悪い戦い方の見本はうちがお手本を見せましたので、うちのマネさえしなければ少なくとも連敗は避けられると思います。

とにかくなめてかかると痛い目に遭います。相手より勝ちたい気持ちを強く持ち、40分間集中力を切らさずに戦えば必ず勝てるはずです。ピアスHCの敗戦の弁は先の事ができなかったということが多いですから(笑)
Posted by 電車オヤジSuper at 2012年03月30日 00:35
電車オヤジSuperさん、こんにちわ。

僕も今シーズンの89ERSの九州チームに対する不振には驚いています。言わば今の89ERSの現在の順位はこの不振がそのまま反映されているものですからね。

東京に行きたければ1勝1敗じゃダメな訳で非常に困難な状況だと思います。一つのリバウンド、一つのパスにどれだけ魂を込められるか。何が何でも勝つという気迫を込められるか。人のせいに決してしない、全ては自分次第という自覚を全員が共通認識出来るか。

僕らレイクスブースターは他の誰よりもよく分かっています。ファーストラウンドなるものが如何にまやかしなものか。

上がりたければセミファイナル以外ありません。
Posted by せん at 2012年03月30日 10:51
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