ラジヲとギター

今シーズンも島根スサノオマジックのエースとしての活躍を期待していた石崎選手がドイツリーグのチームへの移籍が正式決定致しました。

昨シーズン、石崎選手のプレーが見たくてカミアリーナへ行きましたが、あいにく日本代表の招集で不在でして、初めて生で見たのが大阪府立体育館のオールスターゲームでした。

衝撃的でした。石崎選手には眼球が５つも６つもついているのではないかと思ったくらいでした。あの美しいステイローから繰り出されるパス、ペネトレイト、素早いショット、正直彼のプレーばかりを見ていた感じがしました。第一クオーター、ベースラインへのドライブからカットインしてきた城宝選手へのノールック・バック・バウンズパス。あの針の穴程の隙間にあのパスをねじ込めるポイントガードは日本では唯一彼だけだとさえ思いました。

石崎選手のプレーを見るまではフォワードバスケットが好きでした。しかし石崎選手の存在は僕のそういう気持ちを覆しました。

「ポイントガードはただ単にゲームメイキングするだけのポジションではない。そして勝利するためには相手ポイントガードを乗せてはいけない。」という事を学びました。

そんな石崎選手のドイツリーグへの移籍が正式決定しました。かつてイチロー選手や中田英寿選手が海外でプレーする事で、日本の野球やサッカーのレベルの底上げになりましたが、今回の石崎選手の移籍でそこまで考えるのは時期尚早なのかもしれません。しかし僕はこう思っています。「野球やサッカーに出来て、バスケットに出来ない筈はない。」と。

日本のバスケット界の低迷は、何か自らの大きなボタンの掛け違えが原因なのではないかと思うのです。そしてその原因を追求していても埒があきません。

石崎選手、どうか怪我だけはしないように。そして一回りも二回りも大きくなって日本代表に新しい息吹を与えられるようなそんな存在になって下さい。石崎選手を皮切りに、日本人バスケットプレイヤーがどんどん海外に挑戦出来るようなそんな日本バスケット界の発展を期待します。