パナソニックトライアンズ 対 京都ハンナリーズ

せん(閃)

2012年09月29日 09:06


パナソニックトライアンズ 対 京都ハンナリーズのプレシーズンマッチを見に、大阪府枚方市にあるパナソニックアリーナへ行って参りました。

それにしても凄く立派なアリーナなのにまず驚愕しました。ここではJBLの公式戦も開催されるという事で、自前のアリーナを持つ事の素晴らしさや大切さを感じました。

試合の方ですが、先に行われていた9月26日(水)の試合でハンナリーズが勝利したという事もあったのでしょうか、終始トライアンズが圧倒していました。ハンナリーズも盛り返した場面もありましたが、それは外国人選手の頑張りという部分が大きかった様な気がします。

特にパナソニックの選手はバスケットマンなら誰もが習得するであろう基礎的な(地味な)部分である、ハンズアップやピボット、ステイローやコンティメントなど、誰が出場してもファンダメンタル化しており見ていてとても心地良かったです。シュートの軌道や体勢からの素早さなど、bjリーグで「美しい」と思う選手の基礎をどの選手も全員が出来ているというイメージでした。

前半は少し競った試合になりましたが、後半になるとトライアンズのスクエアカットやキーエリアからの外角シュートが入るようになり、そうなるとそのガード陣をチェックするためにベースラインがガラ空きとなり、そこを突かれてしまう。ディフェンスを崩すのに教科書通りの戦法でハンナリーズのディフェンスが総崩れになった感がありました。

しかしハンナリーズにとってはシーズン前にこの体験をしたのは非常に大きかったのではないでしょうか。秋田ノーザンハピネッツの中村ヘッドコーチもシーズン前になると必ず自分たちよりも強い相手との試合を組みますし、とても貴重な敗戦だったと思います。こういう試合を体験できるハンナリーズをとても羨ましく感じました。

さて、パナソニックトライアンズは2013-2014シーズンに発足するNBLには不参加を表明し、今のところトライアンズは休部する発表を致しております。

1バスケットマンとしてとても残念に思います。僕が生まれた年に初代日本リーグ王者となり、獲得した全国タイトルは歴代最多を誇ります。中学生の時にバスケット部の顧問が松下電器の試合見学に連れて行ってくれて、その時の衝撃は今でもはっきりと覚えています。その頃の僕らにとってはバスケットの最高峰は松下電器でした。

僕らがいつも土曜日にバスケットをしている体育館の予約をしに行ったのです。するとその日はママさんバスケットチームの練習が行われていました。お母さんたちがミドルを次々と決めていきます。なんとも嬉しい光景でした。体育館の予定表を見ると一番多いのがバスケットチームの予約です。

老若男女問わず、日本ではこんなに盛んにバスケットが行われているのに、どうしてトップリーグやナショナルチームともなるとこのスポーツには明るい話題が無いのでしょうか。

本気でスポーツ文化を育てていくのなら、成果を上げた者だけを認めるのではなく、成果を上げるためのバックアップ体制を万全にしていくしかないと思います。選手の皆さんが何の不安もなくプレーに専念出来る体制づくりが必要なのではないでしょうか。国際大会となると日の丸を背負わせ、それ以外は所属企業にサポートさせているだけでは進歩がありません。「国のため」「世界一になるため」などという大義名分がある時だけ、組織や契約を曖昧のままお上が召集するだけです。

バスケット界には東洋の魔女やメキシコオリンピック銅メダル、山下泰裕や谷 亮子や福原 愛は居ないかもしれませんが、ヒーローが居なくても多くの市井の人たちに愛され続けているんです。僕はその気になったらこのスポーツはこの国で必ずメジャーになれると信じています。後はするかしないかだけだと思います。

話が少しそれてしまいましたが、トライアンズの皆さん、ハンナリーズの皆さん、素晴らしい試合をありがとうございました。そしてトライアンズの選手の皆さんのバスケットの受け皿が見つかります様に心から祈っております。

さて、試合も終わり駐車場に向かうと.....

ここは枚方なのに、このミッションは一体.....


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